屋根の塗装はどのくらいの周期で行うべき?屋根材ごとに解説!

そもそも屋根の塗装って行うべきなの?

そもそも屋根の塗装って行うべきなの?

 

屋根は定期的に塗装によるメンテナンスを行っていれば、

素材自体の劣化時期をかなり遅らせることができます。

しかし塗装を怠ると素材の劣化が進行して、

結果的に非常に高額の修理を必要とすることもありますから、注意が必要です。

屋根の塗装は家自体を守っている

基本的に現在日本で使用されている屋根の素材で、塗り替えを必要としないのは日本瓦のみです。
その他、現在非常に多く使用されているガルバリウム鋼板、スレートなどはある程度の期間ごとに塗り替える必要があります。

日本瓦以外の屋根材は、素材自体の劣化を塗装で防いでいるものばかりです。
屋根の塗装が薄くなることは外観上の問題と思っている方も多いですが、
実は塗装がはがれることは素材が劣化して雨漏りなどの重大なトラブルに繋がります。
もし雨漏りが発生すれば、住宅そのものの価値が下がりますし、家具や家電もダメージを受ける可能性があります。
また、カビやダニが発生すれば住んでいる人の健康にも関わってきます。

ですから、快適な暮らしを続けるには、屋根の素材を守っている塗装を定期的に塗り替えることをお勧めします。

屋根の塗装には付加機能もある!

屋根の塗装は美観と素材を保護することに加えて、遮熱、断熱、防カビ、防汚などの重要な機能を持っています。

その機能は使用する塗料によりますが、例えばある塗料は汚れの浸透を防ぎ、雨が降ったときに雨水と共に汚れを落とすセルフクリーニング機能を持っていたりもします。
汚れが付くということは見た目が悪くなるだけでなく、汚れを餌とする菌が付着しやすくなり、
その菌は塗装を劣化させたりしますから、住宅自体のダメージにも関係してきます。

また、別の塗装であれば断熱性を持っていて屋根表面の温度を10度から20度も下げてくれる効果があります。
屋根の温度が低ければ、屋内に伝わる温度も少なくなりますから、夏の暑さを緩和して快適さをアップしてくれるのです。

素材ごとの再塗装時期を知ろう!

屋根に使用される素材ごとのメンテナンス時期と素材そのものの耐用年数

屋根材の名称 メンテナンス時期 素材の耐用年数
日本瓦 20~30年
(瓦自体の塗装ではなく漆喰のメンテナンス時期)
50~100年
ガルバリウム鋼板 20~30年 20~30年
スレート 7~8年 15~25年
トタン屋根 10~15年 10~20年
セメント系の瓦 10~15年 30~40年

※塗装の状況、商品による違い、降雨量による違いなどがあるので、あくまで目安としてください。
※メンテナンス時期については、瓦屋根以外は塗装時期の目安と考えてください。

耐用年数はその素材自体がメンテナンスされたうえで健全に機能する期間です。
逆に言うとメンテナンスを怠れば上記よりも寿命が短くなることもあるので気をつけましょう。

各屋根材のメンテナンスについて

日本瓦 日本瓦については素材そのものへの塗装の必要はありませんが、接着剤としての漆喰が紫外線や風雨で劣化することがあります。
漆喰が劣化すると瓦が落下するリスクが上がるので、定期的にメンテナンスを行うことをお勧めします。
ガルバリウム鋼板 ガルバリウム鋼板は「さびにくい素材」という言葉で売られていることが多いので、メンテナンスフリーという誤解を受けていることもありますが、実際にはメッキも劣化しますからメンテナンスを行った方が耐久性が上がります。
スレート スレートはカラーが豊富でデザイン性も高いので、現在の住宅では非常に多く使用されています。
しかしスレートの素材自体はセメントを使っているので防水性はありません。
そのため定期的にメンテナンスをしなければ劣化が進行し、割れやすくなります。
トタン屋根 トタン屋根は素材が軽いことから施工がしやすいメリットがあります。
また、軽いという特性は地震に強いということに繋がります。
ただし、ガルバリウム鋼板が主流になってからはトタン屋根を新たに施工するケースはほとんどなくなりました。
こまめなメンテナンスを行わないと腐食が進んで穴が空いてしまうためです。
セメント系の瓦 セメント系の瓦は断熱性や耐火性が高いこと、バリエーションが豊富なことで人気がありますが、塗装がはがれるとカビやコケが発生しやすく劣化が進みます。